リーダーにとって一番大切な責務とは何でしょうか ? 「チームを一つにまとめること」、「メンバーのモチベーションを高めること」、「メンバーのそれぞれの能力を最大限に発揮させること」・・・・等々色々考えられるかも知れませんが、私はリーダーが果たさなければならない責務は「与えられた目標を達成すること」であると考えています。
こう言うと、「結果がすべてではない」とか「もっとプロセスを重視すべき」といった意見がででくるとは思いますが、やはりリーダーは与えられた目標をクリアしてこそ、リーダーとしての責任を果たしたと言えますし、 プロスポーツの世界においては、いくら有能な監督であっても、結果を出すことができなければ、最終的には解任されることになります。
ではリーダーが真のリーダーとなるために、どうやって「結果を出す強い組織」を作れば良いのでしょうか?ここからは私自身、サントリーでの約40年近くにわたる管理職やプロダクトマネージャとしての経験や、現在勤務する地場企業・岩の原葡萄園でのトップリーダーとしての数々の実体験から生み出した、結果を出す強い組織を作るための【VPIメソッド】について皆さんにお話をさせていただきたいと思います。
結論から先に言いますと、「結果の出る組織」をつくるにあたっては、以下の3つの要素が重要になってくると考えています。それは「Vision(目標と目的)」、「Practice(戦略と実行)」、「Inspire(刺激と鼓舞)」です。これをホームページに掲載している「結果を出す強い組織の構造」の図に沿って説明していきたいと思います。まずはじめにチームのめざすゴールを明確に示し「Vision(目標と目的)」、そのゴールと現状とのギヤップを埋めるための方策「Practice(戦略と実行)」を考え、チーム一丸となって全力で取り組む仕組みや体制づくり「Inspire(刺激と鼓舞)」が必要になってきます。この3つの要素を徹底強化しつつ、連携・強化していくプロセスが前述した【VPIメソッド】の骨子になります。
1.「Vision(目標と目的)」
チームがめざすゴールをメンバー全員に明示し、加えて腹の底にしっかりと落とし込みまなければなりません。メンバーそれぞれが異なった仕事をしている場合、ともすれば狭い目線での目標に拘るがあまり、セクト主義に偏りがちです。チーム全体がめざす最高位の目標や姿を提示し、全員で心の底から共有化することが重要になってきます。これが全員の求心力の源になります。
2.「Practice(戦略と実行)」
チームがめざす理想の姿と、現状との間のギヤップを埋めるためには、そのための正しい戦略を示すとともに、それをしっかりと実行できるようマネジメントすることがリーダーには求められます。ここの部分(戦略)が間違っていると、いくらリーダーが明確なビジョンを掲げ、それをメンバーが一丸となってやる気満々で取り組んだとしても決して結果に結びつくことはありません(たまたま運がよく、達成できるケースは除いて)。
3.「Inspire(刺激と鼓舞)」
いくらリーダーが有能でも、何から何まですべて一人ですることはできません。ですからチームに集うメンバーの心をひとつにし、心に火を点け、モチベーションを極大化することが不可欠になります。それと同時にチームメンバー同士のコミュニケーションを高めながらチームとしての一体感を醸成していくことも必要になってきます。
リーダーはこの3つの重要性を理解し、これらの要素をバランス良く遂行できる仕組みを作らねばなりません。1のVisionに関して言えば、明示することは比較的容易にできますが、一番難しいのは、それをメンバーにしっかり腹落ちさせることです。そのためにはこのビジョンを何度も何度も折に触れてリーダーがしつこく粘り強く言い続けることが欠かせないと思います。
2のPracticeに関しても同様、正しい戦略を作ることは比較的容易であっても、それを粘り強く最後まで実行させるのが一苦労です。「言うは易し、行うは難し」というように実行させるリーダーの采配が問われるところです。
以上、1における「ビジョンの落とし込み」、2における「戦略の実行」が難しいということは既に述べましたが、それらの可否のカギをを握っているのが3の「Inspire(刺激と鼓舞)」です。目標の達成に到るまでには、数々の障害と困難がつきものです。それらをチーム全員が心をひとつにして、感情を高ぶらせ、やる気に満ちて「障害や困難、何するものぞ」といった、士気の高いチームに育てることができるかどうかが、「結果の出る組織」づくりには絶対に欠かせません。
この「Inspire(刺激と鼓舞)」はチームの実行力を高めていくパワーエンジンと言えるでしょう。まさにリーダーは率いるチームを「Inspire(刺激と鼓舞)」できるかとうかにかかっているのです。
まとめると、「結果の出る強い組織」づくりに必要な要素は、「Vision(目標と目的)」,「Practice(戦略と実行)」,「Inspire(刺激と鼓舞)」の3つであり、その中でも特に重要なのは、3.「Inspire(刺激と鼓舞)」であり、1の落とし込みや2の実行のエネルギーとなっていて、「結果の出る強いチーム」には欠かせない最重要の要素と言えるのです。このチームのメンバーを「Inspire(刺激と鼓舞)」力の差がまさにリーダーの実力の差となって現れるのです。
私の提唱する【VPIメソッド】はこれらの3つの要素を強く意識し、一つ一つの要素を強化し、連携させることで、リーダーがどのように「結果の出る強い組織」をつくっていったら良いのかについてのノウハウを体系化したものです。次回からは、この内容について詳しく解説していきたいと考えていますので、引き継き宜しくお願いします。

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