前回の【NO.3】では、「Vision(目標と目的)」を作って明示するのはもちろんのこと、しっかりとそれを会社やチームのメンバーに落とし込むことが最重要になってくること、そしてその「Vision(目標と目的)」の組織への浸透度合いについては3段階に大きく分けて考えて見ることの必要性についてお話しさせていただきました。そしてこの【NO.4】では、その3つの段階において浸透度合いを高めていくために必要な取り組みについて、私が実践していることを紹介しながら分かりやすく話しを進めていきたいと考えていますので、宜しくお願いします。
まずは第一段階の「Vision(目標と目的)」が存在しているということをメンバーが認知しているという段階に持っていく方法についてお話します。これは会社の掲げる「Vision(目標と目的)」の内容を習慣的に確認する場をつくることです。私の場合は、毎朝の朝礼で、社員が持ち回りで「1分間スピーチ」を披露することになっているのですが、その前にその日の当番が、「おはようございます」の挨拶に続いて、岩の原葡萄園のミッション・・・・、ビジョン・・・・、行動規範・・・・とまず先に唱え、その言葉に続いて同じ言葉を全社員で唱和することを日課としています。このことで深く理解しているか否かは別にして、時間がたてば経つほどその内容については、空で言えるようになるのは自明の理です。朝礼ではなくても、全員揃って、部署単位でのミーティングの開始時や終了時など定期的にこの「Vision(目標と目的)」を確認する場を持つことがポイントです。また、これらを各自の名刺の裏に記しておくのも効果的です。
第二段階は、認知していることに加えて、それを「深く理解している」という段階ですが、これは第一段階に比べて難易度が高くなります。それは表面的なものではなく、心に深く浸透させる必要があるからです。私の場合は、毎週月曜日の朝一に「サンクスメール」という形で、400字程度のメッセージを全社員に送付しているのですが、必ずその内容は、わが社のミッション・ビジョン・行動規範に関連する内容と関連付けるようにしています。そしてその感想を、私とCC全メンバーに返信してもらって全社で共有しています。実際にあった出来事や、本で読んだ内容、人から聞いた話などを例にあげながら、そらってれらが我社のミッション・ビジョン・行動規範とどのような関係にあるのかを考えてもらうことで、これらを実際に日頃の行動に生かしていくべきかを多面的に理解できるようになると考えています。また他社の事例になりますが、そこではこの「Vision(目標と目的)」を一冊の教本にまとめて、それをテキストとした試験を行い、上位者をハワイ旅行に招待などをしているケースも見受けられます。
第三段階である、常にこの「Vision(目標と目的)」に従って行動できる状態になるのは更に難易度が相当に高くなります。これは「思想(考え)と行動の一致」を目指すもので、この状態にまで社員全員の意識を高めなければ、チームとしての一体感は売られず、チームパフォーマンスも高まっていきません。言動を一致させるために必要なことは、まずは「腹落ちするまで、会社のVision(目標と目的)について、各人が自分でとことん考えること」だと思います。これを繰り返していくうちに、会社の目指す「Vision(目標と目的)」と自分の人生における「考えの軸」との共通点が見出せます。この二つを一致させることが、会社のVision(目標と目的)に向かって行動する大きな原動力となります。したがって経営者は、社員に対して会社やチームの「Vision(目標と目的)」について,「真剣に考え議論を深める場を設けること」が重要になってきます。こういうと、「それでなくても日々忙しい中で、そんなことのためには時間を避けるわけがないだろう」と思われるかもしれません。もしそう思われるのなら。私が提唱する「結果の出る強い組織づくり」は難しいと言わざるを得ません。NO.2でも述べさせてもらいましたが、「Vision(目標と目的)」を示し、それらを行動の実践に落とし込むことが、「結果の出る強い組織づくり」に関しての1丁目1番地」だからです。
これらの実践にあたって、経営者が実践すべき「キラークエッション」があります。それは、社員が自ら一つの行動を自主的に行動した場合、あなたのその意思決定や、判断の根拠は「Vision(目標と目的)」に照らし合わせて考えると、どのようなつながりがありますか?」と問うことです。この質問を何度か繰り返すことで、社員が常に行動の論拠がVision(目標と目的)とリンクしているかどうかを意識するようになります。「Vision(目標と目的)」に沿って各社員が物事を判断できれば、おのずと部署や性別、年齢を超えて会社としての一体感が醸成されていきます。私のところでは、部長および課長を集めたそれぞれ1泊2日の合宿において、1時間半程度の時間をとり、上半期の自分の仕事に関する振り返りと併せて、Vision(目標と目的)」に沿った行動の実践状況について一人ずつ話しをしてもらい、そのことに関して参加メンバーにて忌憚のないディスカッションをするよう時間を確保するようにしています。
これで「結果の出る強いチームづくり」に重要な3つの要素である、「Vision(目標と目的)」、「Practice(戦略と実行)」、「Inspire(刺激と鼓舞)」のうちの一番初めの「Vision(目標と目的)」に関するお話を終わらせてもらいますが、このことが私が提唱する「VPIメソッド」においては基本中の基本であり、野球に例えて言えば、ランニングやキヤッチポール等、結果を出すために必要なスキルの土台となる部分と言えると思います。経営者の方々はまずこの重要性をしっかりと理解頂ければと思っています。

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