【NO.7】「Inspire」の基本

NO.7では、「Inspire(刺激と鼓舞)」の重要性についてお話しさせて頂きます。「結果の出る強い組織」づくりに必要な3つの要素のうち、この「Inspire(刺激と鼓舞)」が、「Strategy(戦略と実行)」遂行の原動力となっていて、チームのメンバーを「Inspire(刺激と鼓舞)」する力の差がまさにリーダーの実力の差となって現れることは、既に【NO.1】で述べた通りです。

「Inspire(刺激と鼓舞)」をわかりやすく一言で説明するならば、人やチーム全体のやる気(モチベーション)を高めることを意味しています。一般的に組織全体のやる気を高めれば高めるほど、目指すゴールにたどり着く可能性が高まっていくといえます。では、どのようにしてチーム全体を「Inspire(刺激と鼓舞)して、やる気を高めていったら良いのでしょうか?そのポイントは以下の3つになります。追って説明させて頂きます。

1.メンバー全員の目指す方向性(ベクトル)を合わせる

チームに集うメンバーの考えや価値観は皆異なっています。まずはチームが目指すべき方向と、なぜそれを目指すのかについて、しっかり全員で共有化する必要があります。これはまさに「ビジョン(目標と目的)」を全員で同じレベルで理解し、チーム全体が目指す方向にベクトルを合わせる必要があります。この内容については、【No.4】「Visionision(目標と目的)」の浸透で詳しく述べていますので、ぜひ【No.4】を参照ください。

2.「価値観」を共有化し「相互理解」を深める

同じ組織に属していても、メンバーの考え方や価値観はそれでれ異なっているのが一般的です。それは育った環境や経験の内容ががそれぞれ異なっていることに起因していると言えます。重要なことは「人はそれぞれ考えや価値観が異なっている」ことにあるのではなく、「異なっていることを認識する」ということにあります。他のメンバーと自分との考えや価値観が異なっているということを否定するのではなく、違っているということを「理解し受け止める」ということがチームを一体化するにあたって重要になります。

ここでのポイントは、通常の仕事の関係性の枠内では、人と人同士はなかなかその人物についての理解は深まらないということです。つまり人と人との関係性は、仕事以外のブライベートな話題を通じてこそ、その人となりを理解できるのだと考えています。表面的な仕事上の付き合いだけでは、真の相互理解や信頼関係を気づくことは難しいのです。

その一つの例をあげるならば、今は企業内に見られなくなった「たばこ部屋」です。閉鎖されたその空間に集う人々の共通点は「愛煙家」。ここでは、老若男女、役職の上下に関係なく、一個人同士のリラックスしたプライベートの会話が交わされています。普段は仕事で接点がなくても、この「愛煙家」同士のフランクな人間関係が自然に作り上げられています。

このように仕事以外の「人間と人間同士の関係」を高めるためには、リーダーは「メンバー同士で価値観や考え方を共有する場」を設定する必要があります。つまり仕事以外のテーマでのミーティングの場を「仕事として設定する」事が必要です。これが結果として、メンバー同士のより良い人間関係を築き、モチベーションを高め、最終的にチームとしての生産性の向上に繋がると私は確信しています。

これを具体的に実行した例として私がお勧めするのは、仕事以外の内容をテーマに、気楽にまじめな議論を行う「オフサイトミーティング」です。通常の会議は、仕事に関する内容を社内の会議室で行われるのが一般的ですが、この「オフサイトミーティング」は会社から離れた場所で開かれる新しい会議の手法です。メンバー同士が、リラックスできる空間で、普段から感じている本音で素直な意見を出し合い、仕事の立場を超えた非日常の場づくりを行うことです。

このミーティングのテーマとして効果的なのは、それぞれの人としての考え方や価値観が色濃く反映されるような場がつくられることにあります。そのための具体的なテーマをあげるならば、「過去の人生で一番辛かったこと、一番うれしかったこと」、「尊敬する人物(過去の上司でも、芸能人でも、歴史上の人物でも可)とその理由」、や「自分が総理大臣だったら、台湾情勢と日本の有事をどう考えるか」といった時事的なテーマでも良いと思います。

あるいは、ズハリ価値観の自己開示の場としたいのなら、あらかじめ「承認」・「名誉」・「成長」・「信頼」・「達成」・「金銭」・「自由」・「安全」・「貢献」・「家族」・「責任」・「独立」などのキーワードを提示し、それぞれに自分の考えとしての優先順位をつけてもらい、なぜそのような順番をつけたのかについて語ってもらうのも、個々の価値観を知るのに非常に効果的だと思います。但しこの内容はチーム内にある程度の人間関係ができていないと、このディスカッションに反発するメンバーが出る恐れがありますので要注意です。

このような「オフサイトミーティング」を通じて、メンバー同士のコミュニケーションが活発となり、通常の業務では、なかなか接点のないメンバー同士のコミュニケーションが広がります。ミーティング後には、メンバー間のやりとりもスムーズとなり、チームの強化につながります。このことによって組織全体のチームワークの向上が図られ、モチベーションが一気に高まっていきます。

次回の【NO.8】では、「Inspire(刺激と鼓舞)」に必要な3つ目のポイントである、3.チームシンパシー(絆)」の醸成につていのお話をさせていただきますのでお楽しみに.

 

 

 

神田 和明

神田 和明

結果の出る強い組織づくりコンサルタント

株式会社チームフォース代表
中小企業の経営者に、コンサルティングとコーチングのハイブリッド型ソリューションで「結果の出る強い組織づくり」のサポートを行い、「活力」と「成果」をお届けしています
中小企業診断士/【BCS認定】プロフエッショナルビジネスコーチ/宅地建物取引士

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